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【開催レポート】第2回 21.5世紀をHIRAKU 学びをつくるフォーラム-空間・建築・ビジネスのこれからをHIRAKU-

2025-06-05
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HIRAKU IKEBUKURO 運営チーム
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HIRAKU 01 IKEBUKURO SOCIAL DESIGN LIBRARYは開業から2周年を迎え、その記念として6月2日(月)に「第2回 21.5世紀をHIRAKU 学びを作るフォーラム ― 空間、建築、ビジネスのこれからをHIRAKU ―」を開催しました。本イベントのキーワードは、「愛着」と「余白」。2部構成のトークセッションと参加型ワークを通じて、多様な視点が交差し、これからの学びと場づくりの可能性が探られました。

第1部のトークセッションでは、空間と建築を通じた場づくりの可能性について議論が交わされました。
積水ハウス株式会社の彌重さんは、住まいへの愛着が、すこやかさやつながりといったwell-beingに直結すると語り、つなぐば&つなぐば家守舎の小嶋さんは、「ほしい暮らしは私たちでつくる」という理念を掲げ、地域資源を生かすこと、等身大の暮らしや顔の見える経済循環を重視する姿勢を提示しました。また、立教大学名誉教授であり、ファウンダーでもある中村先生は、人や地域との関係性を編み直す社会デザインの視点や、場所固有の力「ゲニウス・ロキ」によるまちづくりの可能性に触れ、場所のもつ固有の特性や歴史に目を向けることが、インフォーマルでパブリックなまちづくりにつながることを示唆しました。

続いて、第2部のトークセッションでは、空間がビジネスや文化に与える役割についてのトークが展開されました。

マテックス株式会社の松本社長は、HIRAKU 01を「知の源泉」と位置づけ、文化的価値は、相反するものが出会うところから生まれると指摘。異なる視点が交差することで、この場に独自の文化が生まれていると語りました。マシュー建築事務所の田中さんと松原さんは、「地域とビジネスをつなぐ場」としてHIRAKU 01を設計した経緯を振り返りつつ、建築とは建てて終わるものではなく、その後に関わる人々の営みによって「場」として機能するという実感を共有しました。また、ファウンダーである桜井さんは、HIRAKU 01に余白を感じると述べました。訪れた人が体験を他者に伝え、また新たな人が訪れるという自然な循環が生まれており、「同時に集まらなくても文化は育つ」という視点から、空間がもつビジネス的可能性を掘り下げました。

トークを通じて改めて見えてきたのは、空間や建築が単なる物理的な器ではなく、人・地域・文化・ビジネスをつなぐ「場」となり得るということ。そこに「愛着」と「余白」があることで、人々は自由に関わり合い、想定を超えた関係や価値が生まれていくのです。こうした「愛着」や「余白」こそが、文化やビジネスを育てる土壌であるということが今回のイベントでは共有されました。

今後もHIRAKU 01 IKEBUKURO は、様々な人々が集い、学び合い、育ち合う「場」として開いていきます。

3年目もどうぞよろしくお願いいたします!